2018/07/11

色を入れ直すのは本当にしんどいのです

いつもお世話になります和泉字彫り店です。

高松市内の墓地に参りました。
本日は2件の現場作業があります。
亡くなられた方の戒名を墓石に現地で彫り入れるのです。
お墓を解体し、持ち帰って作業した場合よりも安価にできます。
現地での作業スペースができない、夫婦墓で正面の文字を彫り入れるなど現地での作業が難しい場合を省いて一般的に行われています。





墓石で「○○家之墓」とか「南無阿弥陀佛」などと彫られている部分を竿石とか芯石とか軸石などと呼びますが、今回はコチラの向かって右面に戒名を彫り入れます。
比較的大きめのお墓と云うこともあり1面が6体割として、その2体目に彫り入れます。
彫る文字のとおりに事前に作成したゴムシートを貼り付けます。





貼り付けたゴムシートは文字の形に切られており、その部分を取り除きます。

文字の形にゴムシートがくりぬかれています。

この部分に砂を吹き付けると文字の形に石が彫れるという寸法なのです。





砂を吹き付ける用意ができました。

左側の緑色の逆三角形の様なタンクに砂が入っています。

その砂を圧搾空気を使って吹き付けます。サンドブラストと言います。

帆布のような布で覆っているのは周囲に砂が飛び散るのを防ぐ為です。


では、彫ります。

がんばって彫ります。



はい。

しっかりと彫れました。






次は、塗装ですが・・・

ここで、お客様から古い文字の色が落ちており、追加料金が発生してもかまわないので

入れ直してほしい


との依頼がありました。

ええと。

前文字は塗料が剥げ出すとあまりにもよろしくないので無塗装と云う事になりましたが、戒名と建立者は入れ直さねばなりません。

反対側の面には戒名6体がびっしりと彫られていますので結構時間と労力が必要です。




スプレーで塗装します。

筆や刷毛で塗る事も可能なのですがムラがものすごく石の地肌が見える様になってしまいます。



永い年月の間に彫った文字には苔の様な地衣類(ちいるい)が付着しておりそれが塗料をはじくのでなかなかに大変です。苔は【蘚苔類:せんたいるい】なのです。

塗装の後は乾燥してスクレパーで文字以外のところの塗料を削ぎ落とします。

これも、文字数が多いと大変です。

あまりにも大変すぎて撮影してませんでした。



 結局、文字を彫る時間の3倍ぐらいかかってやっと完成しました。




裏面も実施しています。

名前には赤色(朱色)の塗装を施しています。

赤色の塗装は一度白色を塗った上から赤色を塗っています。

これは、発色をよくする為と、朱色を除去する際に綺麗に落ちる様にする為です。





今回、彫り入れを行ったのはコチラです。



長時間かかってしまいましたので急いで片付けをして次の現場に向かいます。








墓石、記念碑、表札等の石材への文字彫刻に携わっています。
戒名等の出張彫り承ります。


和泉字彫店
高松市牟礼町牟礼3720-133
087-845-3871
090-2780-1671

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