2014/08/24

夏の現場 (続)


(承前:夏の現場) 

お寺での作業が終わり、向かった場所は高松市営の墓地です。



庵治石の中目で作られた一尺一寸のお墓です。

正面の文字は南無阿弥陀仏の草書体を浅い薬研彫り(やげんぼり)で彫られています。

やや、おざなり感が漂うのが時代性を物語っているのでしょうか。

薬研彫りは通常戒名や建立年月日などの細字(さいじ:比較的小さな文字)や比較居的簡素な物に対して彫刻する場合に使用されます。

それに対して、正面の文字は薬研彫りで彫る事はあまり有りません。

手彫りで彫る場合は「箱彫り」、サンドブラストの場合は丸彫り(みかん彫りと呼ぶ事もありますがいわゆる商品名に値するので業者によって変わります) といった薬研彫りよりも手間のかかる彫り方が用いられます。











夏の現場


いつもお世話になっています和泉字彫店です。
天候の予測が全くつかない日々が続いた為に昨日未完となっってしまった案件の完遂と、それとは別案件1件の現場作業をこなしてまいりました。

先ずは昨日と同じ高松市内のお寺に向かいました。



焼きつくす様な夏の陽射し。


軽トラが進めるのはここまでです。


これより先は人力しか有りません。


目的のお墓は遠くに見える白いフェンスのその向こうです。