現場作業に偏った記事ばかりなのを反省している拙blogで有りますがネタにするだけの業績がないのが実情なのですスイマセンスイマセン。
先日、お題目についてのお問い合わせがありましたので、ちょっとだけ触れてみたいと思います。
和型のお墓の正面の文字は「○○家之墓」「○○家先祖代々之墓」と彫られている事が多いと思います。
これが、夫婦墓や個人墓の場合になると戒名や姓名を彫ったりします。
他には宗派によって「南無阿弥陀佛」 「南無釋迦牟尼佛」 「南無大師遍照金剛」となる場合もよく有ります。
宗派による文字となると「南無妙法蓮華経」 「妙法蓮華経」です。
これは「ひげ文字 」とよばれますが、正式な文字とはちょっと違います。
通常の文字では書家の先生が書く事が多いですが、ひげ文字に関しては基本的にはお寺様が書かれたひげ文字を使用します。
文字と言うよりも宗教的なロゴとでも言うべきなのでしょうか、詳しくは判りません。
その都度、お寺様が書かれる事もありますがそのお寺で受け継がれている書を用いる事もあります。
しかし、お寺様が特にこだわらない場合もございます。そんな場合は当店で用意できます。
左が当店で用いている書です。
書かれたのはお寺様では無く、書家の故安部杏邨先生です。
お寺様が書かれた沢山のひげ文字の中から安部杏邨先生が最も字が上手と思われる書に則って書かれています。
それを基に当店で彫刻用に最適化しました。
こちらは「妙法蓮華経」です。
南無妙法蓮華経と同じように安部杏邨先生が書かれた物です。
お寺様が書かれたひげ文字の場合だと刻字を前提にしていませんので、そのままでは細かい箇所がつぶれる等の事が多く、かなりの修正が必要となります。
当店で用意している原稿ではそのままの状態刻字が可能です。
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クリックで拡大するョ |
オマケ画像。
ひげ文字とヒゲの出た紙巻き鉛筆。 石は庵治の細目です。
これは字彫り用のゴムシートではなく露光フィルムを使用して彫っています。
その為、この大きさでも細かな筆遣いが再現されています。
サンドブラスト中に砂が無くなり途中で中止した為に若干浅めに彫られています。
本来であればもう少し深さが出ます。
ただ、この様に細かい図柄は深く彫りすぎると美しさは無くなります。
追記:
今時、紙巻き鉛筆をどこで売っているのかと問い合わせが有りましたが普通に売ってます。
細かな文字を書くのが難しく線を引くにもコツがいるので店頭販売はあまりないと思います。
amazonでも安価に購入出来ます。
トンボ鉛筆 紙巻き色鉛筆 マーキンググラフ 2285-25 あか 1ダース![]()
トンボ鉛筆 紙巻き色鉛筆 マーキンググラフ 2285-01 しろ 1ダース![]()
当店では白色をよく使っています。
赤色に関しては業者向けに石材用に適した製品が販売されていますが白色は取り扱いが無いようです。
白色で有れば黒や赤などの濃い色の石にマーキングをする場合最適です。
少し高価になりますが、ガラス、石材用の(紙巻きでは無い普通の)マーキング鉛筆というのも有ります。
もっと高価になりますが美術用の鉛筆もあります
---追記終わり。---
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安霊碑 |
こちらは先日刻字した「安霊碑」です。
愛媛県では多く用いられています。
珍しくなりましたが「倶会一処」 「倶會一處」と言うものも有ります。
隷書体を用いられる事が多く、旧字で彫られている事が有ります。
そのお話はまたの機会に。
墓石、記念碑、表札等の石材への文字彫刻に携わっています。
戒名等の出張彫り承ります。基本価格¥20,000~
和泉字彫店
高松市牟礼町牟礼3720-133
087-845-3871
090-2780-1671
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