2014/06/30

神戸の現場から帰れば牛舎に向かって

いつもお世話になっています。和泉字彫店です。

(承前:霊標への戒名の現場彫りで神戸まで

深夜便のフェリーを使って移動した事もあり、神戸の現場作業からは14:30頃には帰着しました。
日照時間がとても長いこの時期ですので日没までにはまだ時間があります。
当店の様に貧相な事業所では現場作業用車両を準備できるはずもなく、現場作業に向かう度に作業用具の積み込み/片付け等の準備は大変で有ります。
なので意を決して機材を積み込んだまま、もう一件の現場作業である、9寸の竿石へ戒名の追加彫りを敢行してまいりました。


ハイ。

次の現場はコチラの

牛舎です

何か?






その牛舎の奥に入って行きます。



牛さんがいます。

黒毛和牛と言うのでしょうか?





もっとよく見てみましょう。

おいしそ

間違えました。スイマセン。大人しいです。 可愛らしい。 

愛玩動物より家畜さんの方が好きですね。 えぇ。

ぢまんですが黒毛和牛なんか食べた事無が無いので美味しいのかどうかは知りません。








牛舎を抜けると階段が現れます。




登って行くと雑草が道を塞ぎ出します。





それでも登ります






もっと上らしいです。







雑草を掻き分け掻き分け進むのです。









ここら辺りになると身体中ひっつき虫(とげとげの種子)まみれです。





ちょっと道らしくなってきました。






でもまだ見えません。




あっ! あれだ! 





あの右上の黒いお墓がそうです。




距離はさほど長くないけれども通路が悪すぎて機材の運搬が大変。


というか、実質的にムリです! 勘弁してください。


ここで速報が入ってまいりました。
未確認情報では有りますが墓地の上側に出て来れる回り道が存在し、その道ならお墓のすぐそばまで軽トラで近づけると言うお話です。



早速それらしき道を探してみました。





これでしょうか。



進んでみましょう。





なんか不安になってきます。









やはり、その先はジャングルになってました。


ですが、ここ以外にそれらしき道は無さそうです。

弱りました・・・。




仕方が無いので軽トラで突っ切りましょう。





バキバキバキ

ゴキゴキゴキ

雑草と小木を無慈悲に薙ぎ倒して行きます。




ちなみに、このあたりは道を踏み外すと下の墓地とか何かに落ちるようです。
雑草で全く見えませんが道幅は軽トラ1台分程度だと思います。



進んで行くうちに道らしい物が見える様になり、余裕が出てきましたので動画を撮ってみました。




バカですねぇ。



進んで行くと・・・・




見えてきました。


あの黒いお墓がそうです。


機材の積み下ろしをしやすくする為に軽トラで辺りの雑草をなぎ倒しておきます。












軽トラの場所からは一段降りないといけないですが、お墓から8m程の距離なので機材を運びやすくなりました。


良かった良かった。







これが作業するお墓です。

建立してから50年経っているスウェーデンの黒石でした。

艶はかなり無くなっていますが、これと謂った傷みも有りません。 

色が悪いのはカメラのせい(撮影者のウデ含む)です。





では早速作業に取り掛かりましょう!







おおっと、これを忘れてはいけません。 ヤブ蚊が多いので悲惨な事になります。

最低2つは必要です。

中で3本ぐらいが燃えています。








予め用意していたゴムシートを貼り付けます。

ゴムシートには彫る文字の形に切られています。

文字の形に切れているところを取り除きます。

取り除いたところは石の地肌が見えます。

そこへ炭化ケイ素の砂を吹き付けて石を文字の形に割ってゆきます。

そうやって石へ文字を彫刻します。

これをサンドブラスト工法と言います。





 



では、サンドブラストの用意です。

文字通り砂を吹き付けますのでブルーシートをひかねば辺りが埃だらけになってしまいます。

竿石への刻字にはサンドブラスト用のボックスを使います。

これにより周囲への粉塵の飛散が押さえられます。

タダ、作業性が落ちます。作業時間はかかりますが後の掃除が早くなります。

作業スペースが無い場合は使えません。





がむばって彫ります。
がむばって彫ります。
がむばって彫ります。




作業終わりましたー。

建立当時は戒名を白色に塗装していた形跡が有るのですが50年の歳月により塗料のほぼ全てが剥げ落ちてしまっていました。
施主様とご相談の上、今回は無塗装となりました。
黒石でもあり文字彫刻直後でもはっきりと文字が認識でき、とても自然な感じで仕上がっています。


さすがにスウェーデン(の黒石)は硬いので時間がかかります。

それでも叢と格闘する事を考えればましだと思います。

いや、もう作業に取り掛かるまでが現場仕事ですねホント。

ひょっとしてウチだけでしょうか?


撤収撤収~。 

早くしないと日が暮れてしまう~。







オマケ。


野いちごがあちこちに実ってました。











墓石、記念碑、表札等の石材への文字彫刻に携わっています。
戒名等の出張彫り承ります。基本価格¥20,000~

和泉字彫店
高松市牟礼町牟礼3720-133
087-845-3871
090-2780-1671

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