字彫り専門の当店の業務として多いのは新規のお墓の文字彫刻や追加彫りの文字彫刻となります。
既に建てられているお墓に追加で文字彫刻をする場合は石材業者さん(お得意様)が当店までお墓を解体して持ち込んで頂いたりしていますが、費用的に厳しかったり墓石を解体して持ち帰る事が難しい場合は現地へ出張しての文字彫刻作業をしています。
はい、本日は高松市内の墓地のこちらの墓石です。
画像では判りづらいですが1尺2寸の大きさがあり、道路から狭い通路を100m程登った所にあります。
重機は使えそうもありませんので持ち帰るとなると人海戦術を駆使しないと難しい状況にあります。
そんなわけで、出張彫りの依頼となったわけです。
坂道を苦労して機材を運び上げました。
では早速言ってみましょうー
クリックで拡大 |
お墓の右側面に4人割りで戒名を彫り込みます。
既に2名の戒名が彫り込まれています。
しかし、ちょっと妙な罫線が入っています。
クリックで拡大 |
4×3段の罫線が刻まれています。
なんでしょうか。これ。
罫線で仕切られた枠の中に1名分の戒名のみが彫刻されています。
お墓を建てられた当初は戒名のみを刻字する予定だったのでしょう。
1面に4×3=12体の戒名を彫り込める様に仕切りの罫線を刻んだようです。
しかし、俗名や没年月日なども彫り込む事が多くなり、今回の施主様の依頼もそれに倣っています。
このぐらいの大きさの枠であれば文字を小さくすればなんとか1つの枠に戒名、俗名、没年月日、没年齢等を彫り込む事も可能ですが既に右面には4体割りで彫られていますのでそれに倣って彫る事になります。
つまり、既に刻んでいる罫線をよけながら文字を彫る必要があります。
先ずは下ごしらえです。
歴史のある墓です。現代の様に電動工具で研磨されていません。
鏡面の様には磨けていません。手で触るとツルツルでは無くスベスベしているといった感じでしょうか。微妙にうねりも有ります。 水磨きといわれる状態です。
このままではゴムシートが粘着しづらいので念の為に ゴム糊を塗布します。
ゴム糊が表面の凹凸を埋めてシートの粘着を確実なものにします。
ゴムシートを貼り付けました。
一応拓本を元に文字を作成しているのですが結構誤差も出てきますので最終的には現物合わせとなります。
最初の罫線は上手く文字と文字の間に収まりました。
2本目の罫線は微妙に水平が狂っていてギリギリとなりましたが、なんとか文字には
掛からずに収める事が出来ました。
これで、OKです。
拓本を元に作成する際には文字の配置には結構苦労しました。
サンドブラストの準備完了です。
1尺2寸のお墓ですので結構時間も掛かりますのでがむばって彫ります。
さぁ、彫り・・・・あれ? あれれ? あれれれれ?
防塵マスク忘れてきちゃった。
しかた有りません、
こんな事も有ろうかと用意していた簡易防塵マスク。
ただ、これ5年以上前のものなんですよね。
サンドブラスト用のボックスを使うとはいえ結構吹き返しが有るのですが大丈夫だろうか?
装着してみました。
ダメです。実実に掛けるゴム紐が加水分解してダルダルになってしまっています。
緩んでいる分途中で縛ってなんとか装着出来る様になりましたが何とも心もと有りません。
近くのコムビニで風邪、花粉用のマスクを買う事も考えましたがヤメました。
とにかく、これで作業してみる事にしました。
が・・・ダメ。 全然ダメです。
こんな簡易マスクではちょっとした吹き返しでもマスクをこじ開けて研磨剤と共にエアが入ってきます。
で、マスクを手で押さえながら作業するという何とも滑稽な格好で作業したのですが、あまり効果は無かったようです。
結構埃を吸い込んでしまいました。 自分が悪いんですけどね。
ピンボケ |
苦労してなんとか彫り上げました。
はい、作業完了です。
しっかりと彫れています。
片付けをせねばなりません。
道路からの距離があってエアホ-スを長く引く必要も有って片付けも以外に時間が掛かりました。
つーかーれーたー。
実は、この後もう1件作業予定なんで速やかに帰ります。
帰るよー
墓石、記念碑、表札等の石材への文字彫刻に携わっています。
戒名等の出張彫り承ります。基本価格¥20,000~
和泉字彫店
高松市牟礼町牟礼3720-133
087-845-3871
090-2780-1671
0 件のコメント:
コメントを投稿