当り前の話ですが、ちゃんと投資をしてしっかりした機材を購入する事が最小のリスクで最大の効果を得るのですよね。
安物買いの銭失いの言葉を聞く度に心を痛める和泉字彫店です。いつもお世話になります。
前回、ヤフオクで安く購入した汎用エンジンをコンプレッサーに搭載したのですが、今度は圧縮機からオイルが出るようになりました。
吐出空気に関してはタンクが簡易的なオイルセパレータとして機能しますので吐出側にはあまりオイルが出ません。
タンク内に溜まったオイルはドレーンから水分と一緒に排出すれば良いだけの事です。
ところがアンロード状態になると吸入したエアが再びエアフィルタ側から排出されるので排出されたエアに混じってコンプレッサーオイルが吐き出されて辺りに飛び散ってしまうのです。
使用時間は大した事は無いのですが、推定で20年以上前の製品ですので消耗部品の交換時期ではあります。
少なくとも、フェザー弁は交換する必要があり、それだけで費用が4万円近くになります。
つい先日、大きなエンジンに換装した事により圧縮機とのバランスが悪化していますので修理は諦めて圧縮機本体も相応した容量の機種に換装する事にしました。
はい。 いきなりですが、換装してしまいました。
本当はしっかりしたマウントを製作したかったのですが面倒くさかったので現物合わせで無理矢理加工しました。
泥縄作業なので余計に時間が掛ったように思います。
これが今回換装した圧縮機本体です。
明治機械製作所のBT-55Cです。
部品点数はずっと少ないのにエンジンよりも遙かに高価なんですよね。
重いですけど・・・・。 60kgぐらい有ります。
スペック的には。
BT-55C 二段圧縮機本体
原動機定格出力 5.5kw
最高圧力 0.98MPa
吐出空気量
660L/min
径×行程×数 110/75×90×1/1
回転速度 910
使用オイル種 CO-100(VG100)
運転方式 連続・断続運転
古い圧縮機はGNO-5という一段圧縮タイプの3.7kwの機種でした。
既にメーカーのサイトからは抹消されているのでスペックは不明ですが吐出空気量は400L/minを超える程度だと思いますのでパワー的には5割と、ちょい増しといったところでしょうか。
これなら定格動作で辛抱すれば前文字でもなんとか彫れる程度のエアボリュームがあります。
ただ、2段圧縮になりますのでオイルは一般的なCO-68(VG68)ではなく高粘度のCO-100(VG100)を要求されます。
ちょっと高価になりますがそんなに頻繁に交換するわけではないので気にしない気にしない。
塗装をしてしまったのでわかりづらいですが・・・・
鉄板を敷いただけの簡素なマウント。(いいかげんとも言う)
強度的には問題は無いと思うが振動的にはちょっと厳しい。
ヘッドはこんな感じ。
2段圧縮なのでエアフィルタは2段目のシリンダには無い。
黒い樹脂のエアホースはアンロード制御用。
現場用には頼りないのでゆくゆくは銅管に交換予定。
セル付きのエンジンを購入していたのでバッテリーを接続しました。
これでセルで始動できるようになった。
試しにリコイルで始動してみたがこれは厳しい。
リコイルのロープもすぐに切れるんじゃ無いかと思うぐらい重い。
重いというか・・・・ゴムのように力を吸い取られるような感じ。
圧縮機排出口からタンクへ向かうフレキホース。
レーシングマシンみたいでなんかカッコイイ。 でも、これ高かった。
時間が無くて安易に工具屋に発注してしまったんだけど。
良く調べて適合部品を購入すべきだった。
最悪の場合はゴムホースでも十分だろうと思っていたのですが、2段圧縮の場合は吐出空気温度がかなり高くゴムホースでは耐えられないのでした。
バッテリーの搭載スペースを確保する為にエンジンの位置を少しずらした。
エアクリーナーと鉄のバーが干渉するのでバーを炙って変形。
雑だけどまぁいいや。
エンジンのマフラーにシルバーの耐熱塗装を施しました。
三葉虫みたいでかわいい。
でも、このエンジン(EX35)のマフラーは容量が不足していると思う。
スペース的に大きくなってもいいから消音効果の高い物にすべき。
単気筒なので騒音的には難しいのですが。
マフラーカバーのプレス成形できている手のひらにも塗装した。
マフラーは、触ってしまい易い場所に有るのでしょっちゅうヤケドをしてしまいます。
おおざっぱですが、燃料メーターが付いておいました。
確か、オプションだったように思うのですが。
過信は出来ないですけど有ると便利ですよね。
意外と難儀しましたけど動作できる状態までになりましたので動作テストします。
エンジン始動 Ok
圧縮機吐出、圧力上昇 Ok
圧縮機アンロードon/off Ok
その他諸々 Ok
まぁ、概ね問題なしの様なので慣らしも兼ねて30分ぐらい動作させましょう。
所要を片付ける間、暫く放置して戻ってみると・・・・・なんか異常音がしていました。
プーリーのベルトが外れてプーリーと保護カバーの間に挟まり削れておりました。
すぐにエンジンを停止して状況を確認してみました。
が、これといって異常も見当たらず。(削れてしまったVベルト以外)
再現テストをしてみる事にしました。
単気筒エンジンにレシプロ圧縮機なのでトルク変動が物凄く大きくVベルトが暴れるのはしかたが無いとしても・・・
なんか、ベルトが外れやすい事は確認できました。
なんか、Vベルトが簡単に捻れて裏返ってしまいます。
なんだろう?
捻れる方向に掛る力なんか無いんだけどなぁ。
でも、プーリーの位置には問題は無し。
悩む悩む。 物凄く悩む
なんだこれ?なんだこれ?
お解り頂けるでしょうか・・・・・
Vベルト自体が捻れてます。シルク印刷の状態でお察し頂ければと思います。
新品で用意したベルトなんだけどなぁ・・・・
完全に不良品でございました。
なのでちょっと値が張るけれども三ツ星ベルトを注文。
A型2本掛けの両方共に交換して復旧しました。
いろんな種類のバッテリーに対応できるように電源ラインは長めにしていましたが、ちょっとみっともないのと、振動で揺れやすいので必要十分な長さで再敷設。
そんなわけで、なんとか作業終了。
現場作業が楽しみであります。
墓石、記念碑、表札等の石材への文字彫刻に携わっています。
戒名等の出張彫り承ります。基本価格¥20,000~
和泉字彫店
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