最近、虎の子の軽トラの調子が思わしくなく不穏な雰囲気に包まれている和泉字彫店です、いつもお世話になっています。
本日は木田郡三木町の墓地にまいりました。
田んぼに囲まれた村墓地ですが当店には珍しくアクセスしやすく作業性も良さそうな案件ですのでルンルン気分でサクッと終わらせたいと思います。
作業対象のお墓はこちらになります。
9寸角の和型のお墓ですね。
では早速いってみましょー
ゴムを貼り付けました。
向かって左面に既に1体の戒名が彫られており、今回はその左隣の2体目に追加で彫り入れを行ないます。
左面には3体の戒名が収まるレイアウトで彫られていましたので今回も同じ大きさの文字を作成して来ました。
香川県では昔は1面に3体の戒名が収まる3体割りが多かったのですが最近では4体割りばかりになりました。
機材のセットアップ完了致しました。
これから圧搾空気で文字彫刻用の砂を吹き付けて文字を彫ります。
丁度、施主様が作業の様子を御覧にいらっしゃいました。
サンドブラスト工法で文字を彫るのが以外だった様で砂などについて質問されました。
大昔に石材加工で鉄の砂を使っていた事も有ったせいか、石材関係者内でも文字を彫るにも鉄の砂を使っていると思われているようですがそうでは無いのです。
当店では炭化珪素(SiC)を使っています。私が物心を着く頃の大昔はガーネットを使用していましたが、硬度が低く作業性が悪いので今は殆ど使われていないと思います。
しかし、ガーネットで文字を彫ると文字の底が綺麗に彫れると云われていますのでひょっとすれば今も使用している業者も存在するかも知れません。
数年前に御得意様から廃業した業者の材料処分でガーネットの砂を80kg程押しつけられたので使ってみましたが良い印象はありませんでした。
また、業者によっては塵肺を嫌って危険性が少ないアルミナ(酸化アルミ:Al2O3)を使用している業者もあります。
ただ、研磨剤にアルミナを使っても石材を加工する限り、粉塵に相当数の結晶質シリカが含まれるので危険性にどれほどの差があるのかは判りません。
アルミナは硬度が落ちるのでマスク材への攻撃性が低く、柔らかな彫刻が出来るのでガラス工芸や自動車部品などのサビ落としによく使われています。
では、字彫りを始めましょう。
作業を始めるのには圧搾空気を生むコンプレッサーを始動しなければなりません。
電気の供給が期待できない現場作業ではエンジン式のコンプレッサーが主流となります。
まず、燃料コックをONにします。
チョークを引きます。
既に真冬ではありませんので2/3程の絞り量です。
イグニッションキーをOFFからONへ、そしてクランキング。
発動機には紐を引っ張って始動するリコイルも備わっていますが5.5kwの圧縮機が繋がっている400ccの単気筒OHCエンジンを始動するのは大変なのでセルは必需品ですよね。
エンジン始動で体力を使い切ってしまうと現場仕事になりません。
エンジンが始動して圧縮機によってエアの圧力がどんどん上がってゆきます。
もう少しで規定圧力に達しますのでサンドブラストの作業に移りましょう。
ブラスト開始。
しっかりとマスクをして作業をします。
近くに、お参りに来られた方がいないか注意も必要ですね。
ホコリを吸い込んだとしても、その殆どは気管支で絡め取られ肺胞などに沈着するのは非常に少ないですし、普段の生活でホコリ、結晶質のシリカのホコリは普通に吸い込んでいます。
ですが迷惑には違いありませんので。
文字彫刻が終われば白色塗装を施します。
業務用の塗料ですので塗料の乾燥時間とかは非常に良いですがトルエンやらキシレンやらを多く含んだ溶剤を使用していますので結構アレです。
風通しの悪い所での長時間の塗装は気分が悪くなります。
塗装完了。
乾燥に入ります。
その間に周囲の清掃や機材の片付けを行ないます。
塗料の乾燥を待って文字彫刻用のゴムシートを剥ぎ取り完成です。
機材の積み込みも完了しました。
カエルヨー。
墓石、記念碑、表札等の石材への文字彫刻に携わっています。
戒名等の出張彫り承ります。基本価格¥20,000~
和泉字彫店
高松市牟礼町牟礼3720-133
087-845-3871
090-2780-1671
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