2019/04/23

建学の精神 ④ ゴム切り

いつも御世話になります和泉字彫店です。

現地文字彫刻で使用する機材の修繕が一段落しましたので石碑本体に取りかかろうと思います。
画像はクリックで拡大します

元々の原稿がこちらとなります。
凸凹の有る自然石の石碑に彫る文字としては全体的に細(ほそ)く小さいですが石碑に対してバランスが良くなる程度に拡大し、細すぎる箇所をやや太めに修正すればいい感じになると思います。








石碑です。
大きさを測り、表面の凸凹状態から文字の配置と大きさを検討します。





検討の結果、原稿を1.5倍に拡大する事になりました。



その原稿を1行ごとに短冊状に切りました。

短冊状に切ったのは揮毫された方の癖として右側に顕著に傾いてしまう傾向が有り、それを修正する為です。
文字を絵取って下のゴムシートに転写します。



石碑にコーティング剤を塗布します。
これは、凸凹のある自然石にはゴムシートをそのまま貼り付ける事ができずゴム糊を使用するのですが、自然石にいきなりゴム糊を塗ってしまうと石の窪んだ箇所にゴム糊が入り除去できなくなるので前処理としてコーティングを施すのです。




 コーティング剤が乾くとゴム糊を塗ります。

凹凸の多い自然石ですので少し厚めに塗っておきます。




ゴム糊が乾くと文字を絵取ったゴムシートを規定位置に貼り付けます。




絵取った文字のところをナイフで切ってゆきます。
凸凹のある自然石はナイフで切るのが大変です。
凸凹に刃の先端が引っ掛かって直ぐに刃こぼれしてしまい常に交換しないとなりません。替え刃と時間と労力とMPを山の様に消費するのです。




こういった、段差が有る箇所はゴムシートが上手く沿わずに持ち上がってしまいます。

そんな場合は切り込みを入れます。





そして瞬間接着剤を使って接着するのです。




篆刻も入れます。

1.5倍に拡大しましたのでそれなりに彫りやすい状態になりました。

文字は色無しですが陰影には朱色を施します。




一通りゴム切りが終わればゴム鎚で叩いて密着を上げておきます。

自然石の場合はあまり強く叩くと表面が割れてしまう可能性があるので注意します。




ゴム切り完了です。

養生作業とかは石碑を立てらせて機材の準備してからですね。






次からは、機材設置をやりますよ!





墓石、記念碑、表札等の石材への文字彫刻に携わっています。
戒名等の出張彫り承ります。




和泉字彫店
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