天気のいい日は現場作業を。（１）

いつもお世話になっています。和泉字彫店です。　
現場作業にはうってつけの季節になってまいりました。
そんなわけで本日は現場作業３件を行ってまいりました。
予定では２件だったのですが急ぎの案件が発生しまして仏石に戒名の彫り入れを急遽行う事となりました。

向かいましたるは高松市の郊外の墓地です。

こちらのお墓になります。

結構歴史のあるお墓のようです。

これぞ石の風合いと言ったところでしょうか。

新しいお花があげられているのでよくお参りされているのでしょう。

戒名を彫り込む面はこちらになります。

既に２名の亡くなられた方が刻まれていますが何故か中途半端な状態のままになっています。

よって今回はその空きスペースに戒名を彫り込む事になりました。

古いお墓です。

現代のお墓の様に鏡面といえる程磨いているわけではありません。

当時の石工が全て手作業、人力のみでこしらえたお墓です。

表面はあれていますし苔や汚れもあります。

先ずは苔や汚れをスクレパーで削ぎ落とします。

表面が荒れており、そのままではゴムシートを貼り付ける事ができません。
なので接着剤を塗布します。石の凹凸を接着剤で埋める感じでしょうか。
 今の字彫り用ゴムシートには裏側に粘着剤がついていてシールの様にそのまま貼り付ける事ができるのですが、そのような製品が開発される以前はゴムシートは只のの天然ゴムのシートでして、石に貼り付ける場合はこの様に接着剤を塗って貼り付けておりました。
「特殊糊」と呼ばれる製品で単なる接着剤では無く作業後に剥がす事ができる剥離性を有しています。　
まぁ、大したモノでは無いんですけどね。
天然ゴムで作られているレトロな接着剤なのでトルエンを溶剤に使っています。
なので長時間の使用では気分が悪くなったりします。

 「特殊糊」の接着剤も乾きゴムシートを貼り付けました。

これで彫る準備ができました。

ではまいります。

がんばって彫ります。

がむばって彫ります。

風化も進んでいますし、さくさくと彫れます。

がむばって彫ります。

完了です。

空きスペースにそっと彫り込みました。


今日は３箇所の現場があります。

急いで片付けをして次の現場に向かうのです。




墓石、記念碑、表札等の石材への文字彫刻に携わっています。
戒名等の出張彫り承ります。基本価格￥２０，０００～

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