最初の現場→ガラスが割れていて一旦仕事場に戻って大幅に時間をロスする。
2番目の現場→字彫り用ボックスの換気ファンの電源ラインが断線して切り分けと仮処置に手間取る。
ワタクシからトラブルをとったら何も残らない、そんな人生。今日も平常運転でございます。
3番目の現場はこちらです。
しましま家様ではありません。画像加工してます。
画像を拡大表示して頂けれはわかりますが「島」の彫り方がちょっと面白い事になっています。
何故そう彫ったのかはわかりませんが古いお墓の文字では結構多いです。
上の玉には南無妙法蓮華経がひげ文字で彫られています。
字彫りしかできないワタクシではこの形のお墓の名前や意味などの知識が無いのが残念です。
かって右面に建立月が彫られています。
建てられたのは大正11年です。
電動工具など存在しない時代に加工されたもので全てが人力です。
軽く磨かれていますがノミの跡がたくさん残っております。、
今回はこの面に戒名を3体彫り込まねばなりませんが、そのままではゴムシートの粘着剤だけでは心許ないので今回も糊を塗布してゴムシートを貼り付けます。
糊を使って貼り付けると石の表面が荒れていたり湿っていたりする場合には有利なのですが小さい文字、画数の多い文字を刻む場合は塗布した糊が邪魔をする場合があります。
今回の様に続柄が入っている場合は往々にして文字が小さく画数の多い文字だとビビります。 いやホント。
準備完了です。
まだ明るく見えますが、もう陽は落ちかけています。
現在17:00頃。
デカジメ(タブレットのカメラですが)で撮ったら勝手に自動補正されているのです。
彫ります。
いや、暗くて無理です。 ムリムリ。
絶対無理。
仕方ないですな。
秘密(でも何でも無い)兵器。 ヘッドマウントライト。
昔、ホームセンターでいつか使わなければならない時がやってくるだろうと思って買ったヤツ。
高輝度白色LEDのランプで2000円。 多分中国製の安物。
軽トラのヘッドライトの明かりで撮ったら補正がかかってこんな感じで撮れた。
では彫ります。
LEDランプがあれば明るくて箱の中がよく見えてとても気持ちがいいです。
まるで工場(こうば:notこうじょう)の彫刻室で作業しているみたいです。
でもしかし・・・・
ちょっと位置を動かすだけで全く光が届かなくなったり。
ライト自体が邪魔になったり。
いろいろ慣れが必要ではあります。
が、真っ暗でもとりあえず作業ができると言うのは何物にも代えがたい。
この頃になると湿った海風が吹き込んできたせいか夜露で辺りが水浸しになりました。
3体分。
必死で彫って。
なんとか終わりました。
生前戒名を頂いている方に朱色も入れまして。
クリックで拡大 |
作業終了。
文字が黒っぽくなっているのは作業後にかけた水が溜まっているせいです。
炎のように見えるのは向こうの峠道を通過する自動車のヘッドライトです。
フラフラですが撤収にかかります。
夜露でずぶ濡れになりながら草むらをかき分け片付けと掃除です。
湿った空気のせいでコンプレッサーのエアフィルターにはmaxラインを越える水が溜まっていました。
ヘッドマウントライトがあるとはいえ夜中の作業は捗りません。
顔を向けた方向を照らしてくれますがスポット配光のライトなのでやはり視界は狭く障害物に気付かない事も有ります。
その上に・・・時々消えます。
再度スイッチを操作すると点灯しますが、またすぐに消灯してしまいます。
そんな事を20回ぐらい繰り返したころに辛抱堪らなくなって予備の電池と交換しました。
でも、やはり同じです。
アメリカ製の消防や警察が使っている製品がなぜ、光量が少ないのに何故あんなに高価なのか身にしみて理解できます。
まぁ、あの手の製品は視野や配光、配色全てに考慮された製品なので比べる方がおかしいですが。
ホームセンターで売っている使い捨てみたいな製品には頼らない方がイイネという全う至極な結論に達したわけであります。
それでもしょっちゅう消えるLEDライトの灯りを頼りに片付けをします。
視認性が悪いので見落としが無いか何度も確認するので時間ばかり経ちます。
夜の散歩をされる方々とすれ違ったりしますが、どうやら避けて通られているようです。
防塵用のヤッケを着込みマスクにヘッドマウントライトを装備した非日常の出で立ちでは不審がられるのも当然です。
暗闇の中、エアーのホースを巻く不審者な男。
この頃になると、夜の散歩の人もいない時間になりました。
寄り道して帰ったら21:00ぐらい。 帰ってから処理しようと思っていたPC作業は疲れてできず。
翌日も疲れが回復せずに全く使い物にならなかったポンコツなワタクシです。
トホホ
墓石、記念碑、表札等の石材への文字彫刻に携わっています。
戒名等の出張彫り承ります。基本価格¥20,000~
和泉字彫店
高松市牟礼町牟礼3720-133
087-845-3871
090-2780-1671
0 件のコメント:
コメントを投稿